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境界とブロック塀(越境・共有)

その塀は誰のものか。確認しないと触れない

境界とブロック塀(越境・共有)

この記事の結論

  • 工事の前に、境界標と測量図で境界の位置を確認する。境界標は動かさない。
  • 境界線上にある塀は共有の可能性があり、撤去も改修も隣家の同意が要る。
  • 新しく塀を作るときは、基礎の幅も含めて、境界からわずかに内側に寄せる。

外構工事で最も慎重に扱うべきなのが、隣地との境です。ここを曖昧なまま進めると、工事そのものより大きな問題になります。

そして、境界に関する話は後から取り返しがつきません。 塀を壊してしまってから「あれは隣の所有物だった」と分かる、という事態が起こり得ます。

まず、境界の位置を確認する

境界標があるかを確認してください。 敷地の角に埋められた杭やプレートが、境界を示しています。

  • コンクリート杭、金属プレート、鋲など
  • 敷地の角にあることが多い
  • 工事で動かしたり、埋めたりしてはいけない

境界標が見つからない場合、測量が必要になることがあります。 塀を作る工事では、位置の根拠が要るためです。

測量図があれば、それを確認してください。 土地の購入時に受け取っているはずです。

境界標を動かさないでください

工事中に邪魔だからといって抜くと、境界が分からなくなります。

一度失われると、隣地との立会いと測量が必要になります。

その塀は誰のものか

境界にある既存の塀には、3つの可能性があります。

状態 扱い
自分の敷地内にある 自分の所有物。単独で判断できる
隣地内にある 隣家の所有物。触れない
境界線上にある 共有の可能性がある。双方の合意が要る

3番目が最も厄介です。 境界線の上に作られた塀は、共有物として扱われることがあります。この場合、撤去も改修も、隣家の同意なしにはできません。

古い住宅地では、この状態がよくあります。 昔は「半分ずつ費用を出して塀を作る」という慣習があったためです。

購入した土地に既存の塀がある場合、売主や仲介会社に確認してください。 誰が作ったものか、費用は誰が出したか。記録が残っていることがあります。

越境している場合

越境には、いくつかの形がある

境界を越えているものには、いくつかの種類があります。

  • 塀や構造物の基礎 — 地上は境界内でも、地中の基礎が越えていることがある
  • 樹木の枝 — 空中で越境する
  • 樹木の根 — 地中で越境する
  • 屋根やカーポートの庇 — 空中で越境する

1番目は、掘ってみて初めて分かります。 塀を作り直すときに、既存の基礎が隣地へ入っていた、という状況が起こります。

枝と根の扱いは違う

根については、越境された側が自分で切り取ることができるとされています。

枝については、原則として竹木の所有者に切除させることになります。ただし、2023年4月に施行された民法の改正により、次のような場合には自ら切り取れるようになりました。

  • 切除を催告したが、相当の期間内に切除しないとき
  • 竹木の所有者を知ることができず、または所在を知ることができないとき
  • 急迫の事情があるとき

催告を経ずにいきなり切ると、問題になる可能性があります。 まずは所有者へ伝えることから始めてください。

そして、法的にどうかという以前に、隣家との関係が続きます。 権利を主張する前に、話し合いで解決できないかを試してください。

新しく塀を作るときの位置

境界線からわずかに内側に寄せて作るのが、一般的な考え方です。

  • 基礎が越境しない
  • 将来、境界が争いになったときに影響が小さい
  • 塀の裏側を、自分の敷地から手入れできる

基礎は、地上の壁より広がります。 壁を境界ぎりぎりに置くと、地中で越えることになります。地上ではなく、基礎の幅で考えてください。

境界まわりで確認すること
  • 境界標が現地にあるか
  • 測量図が手元にあるか
  • 既存の塀が、どちらの所有物か
  • 越境しているものがないか(地中・空中を含む)
  • 隣家に、工事の内容を説明したか

判断がつかない場合

塀の所有関係や境界の位置に争いがある場合、外構業者では判断できません。

  • 境界の位置 → 土地家屋調査士
  • 所有権や権利関係 → 弁護士
  • 登記の内容 → 司法書士

着工前に確定させてください。 工事を始めてから争いになると、工事が止まります。そして掘った状態では放置できません。

なお、隣家との関係を悪くしないことが、結果的に最も有効な対策です。多くの場合、事前に一声かけておくだけで問題は起きません。

※ 本記事は一般的な整理であり、個別の法的判断を示すものではありません。争いがある場合は専門家にご相談ください。

境界に接するフェンス工事の価格の目安と施工事例は、フェンス工事のページでご紹介しています。

ひびや傾きがある塀を、補修で済ませるか撤去するかの判断と費用の目安は、ブロック塀のひび・傾き・欠けの修理のページでご紹介しています。

ブロック塀の撤去・修理・補修については、ブロック塀工事のページで価格の目安と施工事例をご紹介しています。

なお、撤去の補助金は道路に面した塀が主な対象で、お隣との境界の塀は対象外とする自治体が多くなっています。自治体ごとの制度は「ブロック塀撤去の補助金・助成金一覧」にまとめています。

境界の状態から、現地で確認します

エクステリアLaBoは、現地調査・プラン作成・お見積りをすべて無料で承っています。

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付録:本記事で使用した専門用語一覧

用語解説
境界標隣地との境目を示す杭や金属プレート。
測量図敷地の形状と境界の位置を測って示した図面。
越境構造物や樹木が敷地の境界を越えること。
共有物複数の者が共同で所有するもの。処分には合意が要る。
土地家屋調査士土地の境界の調査や測量を行う専門家。
基礎塀や構造物を支えるために地中に設ける部分。
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