外構を扱う会社には、いくつもの種類があります。どこに頼んでも同じ、ということはありません。
得意な分野が違い、施工の体制が違い、対応できる範囲が違います。自分の工事に合うところを選ぶことが、結果を左右します。
得意分野の違い
| 種類 | 得意なこと |
|---|---|
| 外構・エクステリア専門 | 駐車場、門柱、フェンス、全体の設計 |
| 造園 | 植栽、庭、和風の意匠 |
| 土木 | 擁壁、造成、高低差の処理 |
| ハウスメーカー・工務店 | 建物との調整、窓口の一本化 |
| 建材の販売店 | 製品の取り扱いが広い |
敷地の条件で、必要な力が変わります。
- 高低差が大きい敷地 → 擁壁や造成を扱えるところ
- 庭を作りたい → 植栽の知識があるところ
- 駐車場とアプローチが中心 → 外構全般を扱うところ
「うちは何でもできます」と言われた場合、何が得意かを聞いてください。 得意な領域を答えられる会社のほうが、実際には信頼できます。
自社で施工するか、外注するか
受注だけをして、施工は他社に任せる会社があります。 これ自体は業界では一般的な形です。
| 自社施工 | 外注 | |
|---|---|---|
| 費用の経路 | 短い | 間に手数料が入る |
| 現場との距離 | 直接伝わる | 伝言になる |
| 責任の所在 | 一元的 | 契約先に集約されるが、現場は別 |
| 施工の品質 | 会社の管理下 | 委託先による |
外注が悪いというわけではありません。 施工を専門にする会社に任せることで、品質が保たれている場合もあります。
確認すべきは、誰が現場に立つのかを説明できるかです。曖昧にされる場合、管理の体制が緩い可能性があります。
そして、現場で気づいたことを伝えたいとき、誰に言えばよいのか。 ここが分かっていると、工事中のやりとりが楽になります。
施工事例の見方
事例の写真は参考になりますが、判断の中心にはしないでください。
- 敷地の条件が、自分の家とは違う
- 予算の規模が違う
- 良く見える角度で撮影されている
- 完成直後の状態(植栽は成長前)
そして、写真から分かるのは仕上がりだけです。 排水の設計も、下地の作り方も、写真には写りません。外構で後から問題になるのは、写真に写らない部分です。
事例より、現地調査の質のほうが判断材料になります。
- 高低差を実測したか
- 水の行き先を説明したか
- 見積に含まれない項目を、自分から挙げたか
- 敷地の制約を説明したか
これらは、その場で確かめられます。 過去の写真より、いま目の前で行われていることのほうが確実です。
提案の内容を見る
要望をそのまま図面にしただけの提案と、条件を踏まえて組み直した提案では、質が違います。
- 言っていないことに気づいて、提案してきたか
- できないことを、理由とともに説明したか
- 予算に対して、優先順位を示したか
- 代替案を出したか
2番目が重要です。 敷地には必ず制約があります。「できません」と言える会社のほうが、実際には見ています。
すべての要望に「できます」と答える提案は、まだ検討されていない可能性があります。
連絡の取りやすさ
工事中も、完成後も、やりとりが続きます。
- 問い合わせへの返答が返ってくるか
- 質問に対して、具体的に答えるか
- 変更を伝えたとき、影響を説明するか
- 現場の進捗を共有するか
契約前の対応が、契約後の対応の予告になります。 見積の段階でやりとりが遅い会社は、工事中も同じです。
アフターの体制
外構は、完成してからのほうが期間が長くなります。
- 不具合が出たときの窓口が明確か
- 保証の内容が書面で示されるか
- 点検や手入れの相談ができるか
- 会社として継続しているか
4番目は言いにくい話ですが、現実的な観点です。 保証の期間中に会社が無くなれば、保証は機能しません。
最後は、同じ条件で比べる
どれだけ調べても、比較しないと判断はできません。
- 同じ図面、同じ範囲で見積を依頼する
- 現地調査の様子を見る
- 提案の内容を並べる
- 説明の分かりやすさを比べる
3社が目安です。 そして、金額が近い場合は、上で挙げた項目で判断してください。
安さだけで選ぶと、範囲が狭いだけの見積を選ぶことになります。 同じ範囲で比べたうえでの安さであれば、それは正当な差です。
※ 本記事は一般的な整理です。適した会社は、工事の内容と敷地の条件によって変わります。
付録:本記事で使用した専門用語一覧
| 用語 | 解説 |
|---|---|
| 外構 | 建物の外まわりの工事。駐車場、アプローチ、フェンス、門柱、庭など。 |
| 造成 | 土地の形や高さを整える工事。 |
| 擁壁 | 高低差のある敷地で、土が崩れるのを防ぐために設ける壁。 |
| 自社施工 | 受注した会社が、自社の職人で工事を行うこと。 |
| 相見積もり | 複数の業者から見積を取り、比較すること。 |
